9月の誕生石・サファイアのお話

9月の誕生石はサファイア

サファイアについてお話したいと思います。

サファイアはアイオライトと同じ9月の誕生石になります。

和名は「蒼玉(青玉)せいぎょく」モース硬度は9、壁かい性は無く、靭性は7.5のダイヤモンドを凌ぐ8になります。

発色の美しさだけでなくヨーロッパの王族も愛した伝統的かつ強度の面でも宝飾に適した、ジュエリーと呼ぶにふさわしいカラーストーンになります。

サファイアの名前の由来はラテン語の青色を意味する「sapphirus(サフィルス)」に由来します。青色の石の中でも最も知名度のある宝石と言っても過言ではありません。

代表的な色は、緑色を帯びた青色~青色~紫味の青、暗い青色が流通量が多いです。

その中でも一般的に高品質と言われるサファイアは色味が強くてかつ透明度が高い、青色~紫味の青になります。色味が強くても透明度が低いサファイアは暗い光源では輝きを失う事があるため、日陰で見比べた方が品質の状態を確認しやすいとされています。

青色のサファイアの中でも高い評価を受けている色味は大きく分けて二種類あり、最も美しく高い評価を受けている色は「コーンフラワー(矢車菊・矢車草)ブルー」。その次に高い評価を受けているのは「ロイヤルブルー」になります。この二つは産地の違いもありますが、色味も違います。「ロイヤルブルーサファイア」の強くパキッとした青色に対して「コーンフラワーブルーサファイア」は白のヴェールを掛けた様なほんのり白色がかった優しい上品な色合いが特徴的です。

色とりどりのサファイア

サファイアは青色の宝石を意味する名前と一般的には思われがちですが、様々なカラーバリエーションのある石としても知られています。バイオレット、グリーン、イエロー、オレンジ、ピンク、パープル等様々な色が存在し、レッドとブルー以外のサファイアは「カラーサファイア(別名ファンシーサファイア)」とも呼ばれています。

特に青以外で高い評価を受けているのはスリランカ産のピンクとオレンジの中間色にあたる色合いをした通称「パパラチアサファイア」になります。この名前はスリランカのシンハリ語から由来し、「蓮の花(ロータスフラワー)」を意味するそうです。高品質のパパラチアサファイアは抜けるような透明感とオレンジ味を帯びる事で他のピンクの石には無い深みのある色合いが魅力的です。

もう少し鉱石としてのサファイアについて詳しく触れて行きたいと思います。

サファイアは商品名であり鉱物名は「コランダム(鋼玉)」になります。

7月の誕生石であるルビーも同じ「コランダム」に属していて、その実同じ石になります。その為コランダムは古代インドのサンスクリット語でルビーを意味する「Kuruvinda(クルビンダ)」に由来します。明確な違いはその色にあり強い赤はルビー、それ以外はサファイアに分けられ市場に流通しています。その為レッドとブルーは「カラーサファイア(別名ファンシーサファイア)」と呼ばれ無いのです。

ルビーの詳細についてはこちらの記事を読んで貰えると分かりやすいと思います。

「コランダム(鋼玉)」は酸化アルミニウムの結晶からなる鉱物で通常無色透明になります。そこに別の成分(通称不純物)を含むことで色味が出ます。

「コランダム」の中に「クロム(鉻)」を含むことで赤色に発色し、ルビーと呼ばれる石になります。逆に「コランダム」の中に「鉄」と「チタン」を含むことで青色に発色し、ブルーサファイアとなります。含まれる成分の種類や割合でサファイアはこの色の多様性を出しているそうです。

サファイアの産出国は様々ありますが、多色のサファイアが採掘されるスリランカでは、おおよそ青が60%、橙・黄が25%、赤・藍・紫が15%の割合で見られる様です。

この様々な色合いは皆またとない個性であり、その石ひとつひとつの特徴でもあります。宝石業界で高い評価を受ける色であったり一般的に人気の色合いは需要に合わせて値段が大きく変動しますが、それに囚われ過ぎず自分の気に入ったカラーのサファイアを大事にして貰えると良いのではないかと思います。

コーンフラワーブルーサファイア・矢車菊の青色をもつ宝石

コーンフラワー(矢車菊)

様々な色が存在するサファイアですが青色の中で最も高い評価を受けているのはカシミール産のコーンフラワーカラーのサファイアになります。

このサファイアの最大の特徴は他の地域のサファイアには無い濃く強い青の発色にヴェールを被せたかのような淡い白味がかっている事です。少し白味が乗る事で濃い青がどこか優しい色合いになり他のサファイアとは違った上品な発色になります。

コーンフラワーブルーサファイアは20世紀の頭に注目度を高め人気を集め、サファイアの中でも伝統のある色とされているそうです。

1880年頃にヒマラヤの北西のインドとパキスタンの国境に位置するカシミール地方の標高4000mの高所で採掘されていましたが、現在は殆どが採りつくされてしまい産出量がかなり少なくなっているそうです。その為美しさもさることながら希少性も相まって非常に高値で取引されています。

ちなみにコーンフラワー(矢車菊・矢車草)はドイツの国花でもあるそうです。

ロイヤルブルーサファイア

青色のサファイアの中でコーンフラワーブルーに次いで高い評価を受けているのがミャンマー産ロイヤルブルーカラーのサファイアになります。

ロイヤルブルーと呼ばれるサファイアの特徴は無処理でかつ「ディープパープリッシュブルー」と呼ばれる藍色にやや紫ががった深い青色が特徴です。この深い色合いは3ct以上の大粒のサファイアに見られる色なのだそうです。

ミャンマーのモゴック地域で採掘されるサファイアは大粒で発色の良いものが多く産出され安い傾向があるそうです。そのため、大粒でかつ濃い色が採掘されやすいモゴック地域ならではの色合いだと言えます。

またミャンマーのモゴックは高品質の「ピジョン・ブラッド(鳩の血)」のルビーが採掘される場所でもあります。良い品質のコランダムが採掘されやすい地域だと言えるでしょう。

そしてロイヤルという名前は「イギリス王室」が深く関わってきます。こちらは後述で詳しくご紹介したいと思います。

星の輝きスターサファイア

コランダムの中には光を当てると、6方向に白い光が伸びる六条の星がでる石があります。この効果を宝石の用語では「アステリズム」と呼びます。これらのコランダムを磨いたもので青かグレーの色をスターサファイア、赤色のものをスタールビーと呼びます。

採掘された石の中で透明度の高いものは「ファセットカット」(宝石で良く見られる直線的な平面が出されたカット)に、半透明でシルク(酸化チタン)と言われる細い針状の結晶が多く見られる石を「カボション」(ドーム状の曲面を出すカット)に加工されます。

ちょうど60度に交わる様にルチルに光を当てるとカボションカットされた石の表面に六条の星が現れるのです。

この星は透明度が高すぎると見えなくなる為、通常スターサファイア/ルビーの石のそこはあまり綺麗に磨かれません。また星を綺麗に出すことを優先する為、厳密な形のカットは追求されない傾向にあります。

高品質なスターサファイア/ルビーは星がなるべく中央に美しく出ている事と、宝石の地の色の美しさが大事にされます。

昔はサファイアはラピスラズリの名称とされていた

12月の誕生石であるラピスラズリはおおよそ紀元前~14世紀頃まで青色を意味するサファイアの名称で呼ばれていました。またラピスラズリは5世紀以降ヨーロッパではウルトラマリンとも呼ばれていて、遠い異国からもたらされる貴重な青い宝石として大事にされていたそうです。現代でもラピスラズリを用いた藍色の塗料はウルトラマリンと呼ばれています。

近代化が進むにつれて宝石の強度や発色、透明度の良さから青色の代表格はサファイアに移って行きました。当時はそれだけ青色が貴重な時代だったのだと言えるでしょう。

かつては同じ名前が使われてたラピスラズリですが鉱石名は「ラズライト」になり、サファイアとは全く別の石になります。

世界で最も有名な婚約指輪

サファイアは代々王族の身に着ける宝石としても扱われて来ました。

サファイアの深い青は気品さ、真実、誠実さ、そして忠誠心を象徴するとされています。 それは、何世紀にもわたって王族や聖職者のローブを飾ってきました。

英国王室でも大変重要視されており、1981年にチャールズ皇太子がダイアナ元妃と婚約の際に贈られたサファイアとダイヤモンドのエンゲージリングで更に高い注目度を集める事になりました。ウィリアム王子がキャサリン妃にプロポーズした際に同様の婚約指輪を渡した事も記憶に新しいです。

更に遡って行くと1840年ヴィクトリア女王にアルバート公が贈ったのも大きなサファイアがあしらわれたブローチでした。そのブローチは女王個人のコレクションとして引き継がれ、現代でも大事な式典の際にエリザベス女王の胸元で美しく輝いています。

最近では2017年にはウィリアム王子とヘンリー王子の従姉妹でもあるユージェニー王女と婚約者のジャック氏の婚約指輪にパパラチアサファイアを留めたリングが用いられました。

このように代々イギリス王室ではサファイアを使ったジュエリーをとても大切にしているのです。

ワークショップでサファイアの輝くジュエリーを手作り

MITUBACIではワークショップで製作体験した指輪やペンダント、バングル結婚指輪や婚約指輪にもお留めすることができます。その他には職人が丁寧にお作りするバースストーンリングではその美しさを強く味わえる大粒の石を使用しています。

またMITUBACIでは天然のサファイアをひとつひとつ職人が状態を見極めて丁寧にお留めしております。ブルーとピンクの二種類お取り扱いがございますのでお好みの方をお選びいただけます。ペアリングで色違いでお留めするのもおススメです。

自然が作り出した深い色は古代から現代まで人々を引き付けてやまず、イギリス王室でも愛されているサファイア。一度その魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

9月の誕生石・サファイアのお話
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