メッキ装置・彫金に使う道具のお話

MITUBACIの職人の藤森です。
本日は、MITUBACIの工房にある電気メッキ装置についてご紹介します。

メッキとは?

メッキとは、物質の表面に、金属の薄い膜を被せて覆う加工のことです。

メッキをかけることで、色をつけたり、変色しにくくしたり、さびにくくしたり、強度を付けたり、物質がより使いやすくなります。

ジュエリーの場合は、メッキをかけるものも金属の場合が多く、主に装飾・よりよい見た目を与えるために使われることが多いです。MITUBACIのワークショップの場合は、シルバージュエリーを制作していただき、ご希望の方にメッキ加工をして、イエローゴールドの色やピンクゴールドの色が楽しめるようにしています。

メッキの仕組み

こちらがMITUBACIで使用されているメッキ装置です。

電気を使ってメッキをかける機械です。

このメッキ装置の仕組みは、物質の「酸化」と「還元」という性質を利用します。

機械の丸い部分はビーカーです。理科の実験で使ったことがありますよね。このビーカーの左側には、イエローゴールドメッキ用の液体が、右側には、ピンクゴールドメッキ用の液体が入っています。この液体は、それぞれのカラーゴールドの金属イオンを含む水溶液です。メッキをかけるときには、水溶液の中に溶けている金属を陽極(+極)、メッキしたい金属(この場合はシルバーリング・シルバーバングルなど)を陰極(ー極)として電気分解します。すると、シルバージュエリー(陰極)側では還元反応が起こり、液体から分離して出てきた金属と結合します。結合した金属は、リングやバングルなどの表面を覆う、薄い金属の膜となります。そうすることで、シルバージュエリーに「メッキがかけられた」状態になり、イエローゴールドやピンクゴールドの色になります。

実際にメッキをかけてみよう

メッキ装置の仕組みは難しいですね。理科の教科書みたいになってしまいました。

実際のメッキの手順は、コツは必要ですが、そんなに難しくはないです。仕組みがわからなくても使えてしまいます。

1 メッキ装置の電源を入れてメッキ液の温度を調整する。
・使用するメッキ液にはそれぞれ使用温度があります。

2 超音波洗浄器でメッキをかける製品をよく洗い脱脂をする。
・製品に油分が付着しているとメッキのかかり方にムラが出来ることがあります。

3メッキ液の中に製品を入れる。
・メッキ液に入れている時間でイエローゴールド、ピンクゴールドが製品に付き色味がだんだん濃くなります

MITUBACIで使っている機械と水溶液の場合は、7秒〜13秒くらいメッキ液につけると完成です。

MITUBACIでは、シルバーワークショップでお作り頂いたシルバーリング、バングル、ペンダントに、その場でイエローゴールドメッキ、ピンクゴールドメッキをかけることができます。作っていただいたジュエリーは、その日にお持ち帰りいただけます。

メッキは落ちないの?

残念ながら、シルバージュエリーに加工したゴールドメッキは使っていくうちにだんだんと薄くなっていき、さらに使いこんでいくと落ちてしまいます。

メッキが落ちると、地のシルバーの色がみえてきます。

MITUBACIのワークショップでは、ご希望があれば、再度磨き直し、メッキ加工を施すことも承っておりますので、気になる方はお気軽にご相談ください。

※メッキ加工代3,300円(税込)を再度いただきます。

メッキ装置・彫金に使う道具のお話
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