マイクロメーター・彫金につかう道具のお話

100分の1ミリまでこだわる・マイクロメーター

こんにちは職人の新藤です。
今日は普段工具を使わない方には、かなり理解に苦しむ話になるかも知れませんが是非あきらめずに最後まで読んでください。

マイクロメーターとは?

MITUBACIコレクションのリング制作では均一にリングの幅を出す作業がとても大事になります。
指輪が一周、すべて同じ幅になっているかを測る道具には「マイクロメーター」を使います。

マイクロメーターは、リングの幅などを測る計器です。

マイクロメーター

マイクロメーターとノギスの違い

ノギスは見たことがある人も多いと思います。学校の授業で使ったことのあるひともいるのではないでしょうか?

アトリエでよく使っているのは「デジタルノギス」です。

デジタルノギス

どちらの計りも0.01mmまで測れますがそれぞれ特徴があります。

ノギスは先端が細く薄くなっているのでさまざまな物を測れます。
指輪の厚さを測るにはノギスが必要です。
宝石やパールなどもノギスで測ります。
ノギスの欠点は、測るときの力の入れ具合でわずか(0.01~0.02mm)の誤差が出てしまいます。

マイクロメーターは平らな面を高い精度で測るのに向いています。

力の入れ具合で発生する誤差もとても少ないです。
その代わりに、計測する箇所は力がかかるので破損しやすいパールや宝石の計測には向いていません。

測る面が大きいので、計測面が曲がっているものも測れません。

アトリエでの使い道をまとめるとこのようにわかれています。

ノギスで測るもの:宝石・パール・指輪の厚さ

マイクロメーターで測るもの:指輪の幅、板(金属の材料)の厚み

マイクロメーターの使い方

マイクロメーターは右の部分を回転させて測ります。
ねじのように回転させることで計測する箇所が開いたり閉じたりします。

写真で測っているリングは仕上がりで2.7mm幅にする指輪ですのでヤスリがけが終わった時点で2.80mmにしました。
一周どこを測っても誤差0.03mm以下に手作業で加工します。

さて、どうやって見るか解りますか?

マイクロメーターの目盛り部分

写真で見ると目盛り部分に横に1本線があります。
そこの上側の、縦に刻まれている目盛り、これが1mm間隔です。
下側の縦に刻まれている目盛りが0.5mm間隔です。
右の回転する部分の目盛りは30をさしています、1周すると測る箇所が下側の目盛り1メモリ分の0.5mm移動します。

いま測っている場合だと、上側の目盛りが2本目(2mm)
2mmの線の右下の0.5の目盛りが見えているので2.5mm以上はある事が解ります。
そして回転する部分の目盛りがピッタリ30(0.30mm)をさしているので
合計で 2mm+0.5mm+0.30mm で 2.80mm になります。

1/100mmを正確に測るにはこの道具が欠かせません。

デジタルのマイクロメーターもありますが、アナログな機械って形も良いですよね!

最後まで読んで頂いた方、本当にありがとうございました!!

日本の職人が1/100㎜の精度でお作りするオーダーメイドの結婚指輪のページはこちらです。

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