1970年創業の三軒茶屋・彫金工房が守り続ける手仕事のぬくもり
完成した瞬間に、アンティークになる美しさ
日本の伝統的なジュエリー制作において、古くから愛されてきた意匠があります。それが「槌目(つちめ)」です。
職人が一本の金槌(ハンマー)を使い、貴金属の表面を丹念に叩くことで生まれる、柔らかな凹凸の紋様。三軒茶屋の彫金工房・MITUBACI TOKYO が最も大切にしている体験の一つが、この槌目をお客様ご自身の手で刻んでいただくプロセスです。
「不均一」を愛でる、日本独自の感性

西洋のジュエリーが「完璧な対称性」や「鏡のような平滑さ」を理想とする一方で、日本の美学は、自然界に存在するような「ゆらぎ」や「不均一さ」の中に美を見出してきました。
一打一打、叩く強さや角度によって生まれる槌目の表情は、決して同じものは二つと生まれません。それは、お二人がその瞬間に込めた力加減や、心の高鳴りがそのまま金属に刻印された、世界に唯一の「鼓動の記録」なのです。
彫金工房の命、職人の「相棒」である金槌

1970年の創業以来、私たちの工房では数多くの金槌が使い込まれてきました。代表の藤森が受け継いだ工房には、職人が自分の手に馴染むよう、長年かけて調整してきた道具たちが誇らしげに並んでいます。
槌目体験で使用していただくのは、こうしたプロの現場で実際に使われている「本物の道具」です。金槌が金属に当たる澄んだ音。手に伝わる心地よい振動。そのすべてが、お二人の指輪を単なる「製品」から、豊かな物語を持つ「工芸品」へと昇華させていきます。
歳月と共に育つ「一生モノ」の質感

槌目の魅力は、完成した瞬間だけではありません。長年身に着けることで、凹凸の角がわずかに取れ、より肌に馴染むマットな質感へと変化していきます。
日常の中でつく細かな傷さえも、槌目の模様と溶け合い、指輪の一部となっていく。そんな「時の積み重ね」を肯定するデザインだからこそ、結婚指輪という一生のパートナーにふさわしいのです。
三軒茶屋の光の下で、一打に想いを込める

三軒茶屋を走る世田谷線の音を聞きながら、職人と向かい合い、一打一打。
そのプロセスは、まるで静かな瞑想のようでもあります。代表の藤森が大切にしているのは、この「作る時間そのものの豊かさ」です。機械では決して出せない、人の手の温もりと呼吸が宿る槌目の指輪。お二人の手が刻んだその一打が、数十年後も指元で優しく輝き続けます。
📊 槌目(Tsuchime)の魅力:MITUBACIのこだわり
| 項目 | 機械による型押し | MITUBACIの手打ち槌目 |
| 表情 | すべて同じパターン | 一打ごとに異なる、唯一無二のゆらぎ |
| 輝き | 均等な反射 | 角度によって変わる、複雑で柔らかな輝き |
| 体験 | なし(既製品) | 自らハンマーを振る、一生の思い出 |
| 耐久性 | 鋳造による標準的な強度 | 叩くことで表面が引き締まる「鍛造」の強さ |
❓ よくある質問(FAQ)
Q:不器用なのですが、槌目を綺麗に打つことはできますか?
A: はい、ご安心ください。熟練の職人がマンツーマンでサポートし、力加減や角度を丁寧にガイドします。また、槌目には「たった一つの正解」がありません。お二人の個性がそのまま素敵な模様になりますので、ぜひリラックスして楽しんでください。
Q:槌目のデザインは、数年経って飽きてしまうことはありませんか?
A: 槌目は光を分散させるため、小傷が目立ちにくく、長年愛用するほどに落ち着いた風合いが増していきます。派手すぎず、かつ温かみのあるデザインとして、年齢を重ねても違和感なく身に着けていただけます。
Q:お店の場所は分かりやすいですか?
A: はい。三軒茶屋駅から徒歩約1分、ランドマークのキャロットタワーからすぐの場所にございます。初めて三軒茶屋を訪れる方でも、迷わずにお越しいただけるシンプルなアクセスです。
Q:遠方に住んでいますが、後日サイズ直しはお願いできますか?
A: もちろんです。サイズ直し等のメンテナンスは郵送でも承っております。1970年創業以来、一生お使いいただくためのサポート体制を整えております。
【監修・執筆者プロフィール】
藤森 隆(Takashi Fujimori)
MITUBACI TOKYO 代表。
1970年に三軒茶屋で創業した彫金工房を継承。イタリアでの経験と日本の伝統美を融合させ、お客様自身が指輪制作の最後の一工程(槌目)を担う「共創」のスタイルを確立。一打に宿る人の想いを大切にし、世界中に「三茶のものづくり」の精神を伝えている。


